議会報告:とおる通信2008年-2号 平成20年5月31日
平成20年度予算特別委員会 (20年2月25日~3月11日)
墨田区新年度予算案が委員会にて審議され、長時間の真剣な議論の中で承認されました。私も委員として審議に加わり、各項目にわたり質問をしました。2月に入り、毎日毎日、分厚い予算書を読みながら、翌日の質問を考える・・・ 各款別では部長級との質疑、最終の2日間は総括で山崎区長と1対1で議論を展開しました。区政全般と各施策について大変いい勉強が出来、区議会議員として大切な機会を頂きました。予算の議論をここで終わらせるのではなく、行政に対し時には厳しく、一年間しっかりとチェックして いくことが大切であると思います。
20年度墨田区予算・会計別総括表
平成20年度 |
平成19年度 |
増減額 |
増減率 |
|
一般会計 | 95,695,000 |
90,531,000 |
+ 5,164,000 |
5.7% |
国民健康保険 特別会計 |
27,621,000 |
28,885,000 |
▲ 1,264,000 |
▲4.4% |
老人保健医療 特別会計 |
2,515,000 |
18,387,000 |
▲15,872,000 |
▲ 86.3% |
介護保険 特別会計 |
13,384,000 |
12,683,000 |
+701,000 |
5.5% |
後期高齢者医療 特別会計 |
4,119,000 |
0 |
+4,119,000 |
新規増 |
合 計 | 143,334,000 |
150,486,000 |
▲ 7,152,000 |
▲ 4.8% |
20年度予算の主な内容
(平成20・4・1~21・3・31までに執行する区の施策に対する予算)
- 一般会計で957億(前年比較+5.7%)の 積極予算(区長の発言によると・・・)
- そのうち区民税収入が178億。
(19、20年度で35億円の増収。税制改正と納税者の増が理由) - たばこ税は20億の収入です・・(^。^)/~
- 4年後の完成に向けて、新タワー関連の整備事業を計画的に進めていく。
(国際観光都市としてのインフラ整備、観光施設建設の設計や事業計画等も含みます)
・妊婦検診の公費負担の拡充 2回→14回 (通常の検診は無料) |
2億1000万 |
・保育園・私立幼稚園のオートロック設置 全園対象 | 3864万 |
・小学校校舎、屋内運動場の耐震化 | 9億6530万 |
・立花吾嬬の森小学校、校舎改修 | 7億4378万 |
・粗大ごみ収集・運搬の委託【新規】 4月から実施 | 1億5913万 |
・廃プラスチックのサーマルリサイクル・食品トレー回収の実施 10月から本格実施 |
1億0350万 |
・障害者(児)施設の充実 【拡充】 | 2億2768万 |
・曳舟駅周辺地区の整備 | 35億8706万 |
・東武伊勢崎線押上2号踏切鉄道高架化の検討 | 2100万 |
・校庭の芝生化 今年度2小学校実施 | 1億2000万 |
※尚、老人保健医療の▲分は、新制度により東京都広域連合に保険料を納めることとになります。
山本とおるの質問 ☆主な内容を掲載させていただきます
- 第一声は「庁舎内あいさつ運動を推進して下さい!」でした。
- 安全安心街づくり推進事業費
- 墨田区文化振興財団の運営費・事業補助費について
- 子育て支援【子育て世代への支援策、やさしい街・魅力あるすみだの実現】
- 特別養護老人ホーム建設助成費 (20年度は予定なし)
- 議会調査関係費
- 生活保護扶助費
- 財政計画全般について
職員の皆さん1人1人が、役所に訪れた区民に、職員同士、観光客に、議員に気持ちよく挨拶をする習慣を身に着け、庁舎内を明るく、ガバナンス(区民との協治)の担い手として相応しい職員の育成に努めて欲しいと提案しました。
区の防犯パトロールについて・・・誰がどの時間帯で乗車し、何を目的としているか?(答弁:真夜中)区の防犯事業の中に、子供達への対応が欠落しています。教育費の中にも防犯ベルの貸与の他見当たらず、パトロールも登校、下校、外遊びの時間帯が抜けています。区内で変質者による児童生徒への被害が多く発生しており、早急に対応と「すみだの防犯体制」の組織的見直しを提案。
おもにトリフォニーホールの運営に掛かる費用で年間5億円超の経費が区予算に組まれる現状。施設の重要性、意義には一定の理解をし、芸術・文化には費用が掛かる事は分かるが、削減への 努力や工夫をもっとするべき!!
保育園の待機児童対策を緊急に! 自民党としても最優先課題に位置付ける!本区において、約200人のお子さんが入園出来ないでいる現状。
区内高齢者700人超の方々が待機をしていると言われ、現在21%の高齢化率が急上昇することを考えると早急な対応が必要ではないか?是非『第4次高齢者保健福祉総合計画』の中で具体的に示して欲しい!その際には、限られた用地の活用で墨田区独自の複合施設を考えたらどうか?中央区では中学校、保育園、特養ホーム、在宅介護支援センター、訪問介護ステーションが一体の建物(出入口は別)、生徒、園児にはお年寄りとの心の交流、豊かな人間性を養う。高齢者には『子供が来やすく、生活のにおいのする街の中で老後を過ごす』というコンセプトの施設がある。
当委員会のような真剣な質疑、議論を、区議会だより、ホームページの会議録でしか区民にお知らせ 出来ない現状。開かれた墨田区議会を目指し、インターネット中継を是非導入したい。
予算956億に対して、116億4800万実に12.2%を占める生活保護費。日本国憲法第25条により、国は最低限度の生活の保障、その自立を助長することとなっており、もちろん様々な厳しい事情により扶助を受けられている方々であります。このまま増加し続けると区財政全般に影響してくるのでは・・?ホームレス自立支援策との関連性は?(移行している方々がいるのでは?)
区内インフラ整備事業、再開発、施設建設、小中学校や公共施設の耐震改修等々、積極予算はいいが、急激に“箱もの行政”に走った感は否めない。区長、本当に大丈夫なのか?
★上記8点について掲載しましたが、他にも区政の改善点、問題点は数多くあると率直に感じました!
第1回 墨田区議会定例本会議(20年2月13日~3月28日まで45日間)
- 墨田区集合住宅の建築に係る居住環境の整備及び管理に関する条例
- 墨田区国民健康保険条例の一部を改正する条例
- 墨田区後期高齢者医療に関する条例
- 墨田区組織条例の一部を改正する条例
- 墨田区職員定数条例の一部を改正する条例
ワンルームマンションの建築、管理に関してのルールを厳しく改正して入居者、事業者の責任等を明確にし、地域住民との良好な関係を保つことを目的とする。
国民健康保険料を改定 (保険料の内訳が、医療分・介護分・後期高齢者支援金の3本から算出する。75歳以上の医療費を支える仕組みにするもの)
4月からの新医療制度導入に関し、区の事務について必要な事項を定めたもの。
組織を1室5部制から1室7部制に再編。新たに区民活動推進部、産業観光部、都市整備部を設置(名称変更も含む)
区職員定数を2044人から2019人に25人削減するもの。(21年度末目標1960人)
報 告
- 『新たな墨田区立学校適正配置等実施計画』について(20年3月策定)
- 『墨田区立学校、公共施設等の耐震化率』について
区立学校の児童、生徒数の減少により、小中学校を今後10年間に適正な規模に配置する計画 中学校数12⇒8、小学校数27⇒24に統廃合し、より良い学習環境の提供、学校教育の充実を図る。
先の予算特別委員会で、我が会派は区から上記データの公表を要求し、資料を提出させました。 安全・安心な街づくりのためには、極めて重要な資料であり、早急に改善しなければならない課題も露呈 しました。(中国・四川省の地震による、建物・学校の損壊が記憶に新しいところ…) また2月、都の発表による町丁目危険度ランクによると、墨田区の町で危険な箇所が多く存在しています。 防災計画の見直しも含め、しっかりと区に提言していきたいと思います。